定期考査が終わりましたね。
結果を見てほっとした子がいる一方で、
「思っていたようにいかなかった…」と肩を落としている子も少なくありません。
そして、落ち込んでいるのは子どもだけではありません。
保護者の方も、心配や不安から胸がぎゅっとしてしまうことがあります。
でもまず、ひとつだけ大切にしたいことがあります。
「結果がすべてではない」という視点を、家庭の中に残しておくこと。
テストの点数に感情が揺さぶられるのは、弱さでも甘えでもなく、自然な脳の反応です。
思春期の脳は、
・感情を強く感じる「扁桃体」が活発
・理性を働かせる「前頭前野」はまだ発達途中
という特性があります。
そのため、
「頭ではわかっていても、気持ちが追いつかない」
「数字に気持ちが引っ張られてしまう」
という状態が起こりやすくなります。
落ち込んでしまうのは、
子どもが真剣に向き合った証でもあるのです。
「点数=努力のすべて」ではない
テストの点数は“努力の一部分が数字になったもの”です。
・机に向かってみた
・授業を聞こうとした
・プリントを開いてみた
・朝起きて学校に行こうとした
これらは点数には見えなくても、
確かに“頑張った軌跡”であり、
成長するために欠かせない行動です。
心理学では、
結果よりプロセスに注目されると、次の挑戦につながりやすい
というデータがあります。
だからこそ、保護者のまなざしが「点数だけ」になってしまうと、
子どもは挑戦そのものから距離を取ってしまうことがあります。
逆に、プロセスに気づいてもらえると、
「次はもう少しやってみようかな」という気持ちが生まれます。
今できる声掛け
「こうしたらいい」「もっと頑張らないと」というアドバイスは、
善意であっても“評価”として届いてしまうことがあります。
代わりに、観察→承認が効果的です。
声掛けの例)
・「しんどい中でもテストに向き合おうとしていたの見てたよ」
・「結果見るの怖かったよね、それでもちゃんと見たのえらかった」
・「できた/できなかったじゃなくて、向き合ったことがすごいと思う」
アドバイスではなく“気づきの共有”にすると、
お子様は安心し、次のステップに進みやすくなります。
変えられないものを責めるより、
変えられる力をもう一度信じられるようにすることが、子どもにとって一番の土台になります。
点数ではなく、
順位でもなく、
今回の中にあった “ちょっと頑張った自分” を一緒に見つけてあげてください。
それが、落ち込んだ心を次へ向ける一番の回復になります。
BESCHOOLでは、結果だけにとらわれず
「昨日より今日、今日より明日」
小さな前進を信じるかかわりを大切にしています。
しんどさが強いときは、足を止めても大丈夫。
また歩けるようになるまで、寄り添い・待つ・支える。
その先の一歩は、一緒に探していきましょう。